セビージャ - FC バルセロナ:執念の勝ち点３（1-4）
再び、リーガでの勝ち点３だ！リーガ23節、ラモン・サンチェス・ビチュアンスタジアムで行われたセビージャ対FCバルセロナ戦は、レバンドフスキが先制点を決めた後、すぐに同点にされるも、後半、フェルミン、ハフィーニャのゴールでリードし、フェルミンの退場があったものの、数的不利な状況で更に追加点を加え、勝利への執念を見せて、貴重な勝ち点３をセビージャで獲得した。
前日、マドリードダービーで両者が引き分け、リーガを狙うために勝ち点差を詰めるのに絶好のチャンスを逃すわけにはいかない。強い意思を胸に、ハンジ・フリックは、シュチェスニー、バルデ、イニゴ、アラウホ、クンデ、フレンキー・デ・ヨング、ペドリ、ガビ、ハフィーニャ、ラミン・ヤマル、レバンドフスキのイレブンをピッチに送った。2月2日のアラベス戦で頭部に衝撃を受けたため、プロトコルによりその後、参戦していなかったガビが、この試合でスタメンに復帰。また、アラウホとイニゴ・マルティネスのセンターバックコンビを起用し、スタメンが続いていたクバルシがベンチスタートとなった。
荒れ模様の前半
サポーターがスタンドから激しいプレスをかけてくるスペインリーグの中でも、アウェー感が強いことで知られるサンチェス・ピチュアンでは、試合開始1分から両者の熱い戦いが繰り広げられた。前半7分、戦略的プレーからハフィーニャが前線に送ったパスをイニゴ・マルティネスが受けて、レバンドフスキに送ったアシストパスをバルサの9番は無駄にしなかった。左足で押し込み、バルサの9番は、今季19ゴール目をマークした。
先制点を決めてリードしたバルサだったが、その喜びは続かなかった。1分後の前半8分に、セビージャがカウンターをとり、サウルのパスをバルガスがシュチェスニーのゴールに突き刺した。スコアは振り出しに戻った。前半17分にはサウルがアラウホにファウルを犯し、イエローカードを受けたが、バルサのキャプテンは、そのファウルにより、最終的に試合を続行できず、前半22分、ベンチに退き、代わりにクバルシが入った。
バルサはポゼッションでは勝っていたものの、いつものようなスピードと正確性を伴ったパス回しができず、ペドリの完璧なアシストを受けたラミン・ヤマルのシュートや逆にラミン・ヤマルのボレーアシストを受けたクンデがエリア外から放ったシュート、前半のアディショナルタイムのラミン・ヤマルのパフォーマンスなど、バルサは、数々の好機を手にしたが、形にすることはできなかった。一方のセビージャも、前半46分にルケバキオがオーバーヘッドで追加点をマークする寸前も、シュチェスニーがスーパーセーブを見せ、失点を防いだ。両者は1-1のドローで、ハーフタイムを迎えることになった。
ゴール、そして退場
リーガ制覇を狙うためには、必ず、勝たなければならないこの試合の状況を変えなければならない。ハンジ・フリックは、後半からガビに変えてフェルミンを投入した。そのフェルミンが最初に触ったボールが金に変わった。ピッチに立つや否や、ペドリの送ったアシストを受けて、フェルミンが追加点をマークしたのだ。バルサは、後半開始とともに、フェルミン弾で、スコアを1-2に変えた。その直後、セビージャが再び、同点弾を決めたものの、前半と異なり、今回はオフサイドだったため、スコアはバルサが僅差リードしたまま、変わらなかった。
更に続く後半10分に、パウ・クバルシのパスを受け、ハフィーニャがバルサに3点目をもたらした。試合はバルサ有利に運ぶように思われたが、容易な試合は存在しない。それがサンチェス・ピチュアンとあっては尚更だ。後半17分、フェルミンがソウに犯したファウルが、VARにより、イエローカードではなくレッドカードと判定された。バルサは、残りの30分近くを数的不利でプレーする状況に追い込まれた。
十人で戦い切らなければならないバルサは、後半25分、レバンドフスキとフレンキー・デ・ヨングを下げて、代わりにダニ・オルモとエリック・ガルシアをピッチに送った。
エリックの追加点
後半43分、ラミン・ヤマルがベンチに戻り、ジェラルド・マルティンが入った。2点差を守り切り、試合を終えることが目的だったが、後半25分から入ったエリック・ガルシアがバルサに追加点をもたらした。エリア外からハフィーニャがセンターに送ったロングパスを受け、ゴール前のダニ・オルモが触れたボールはゴール左にそれたが、そこにエリックが飛び込み、ヘディングで押し込んだ。数的不利な状況で戦いながらも、ゴールネットを揺らそうとする攻撃を諦めないバルサの姿勢が勝利を呼び込んだ。
アディショナルタイム6分間が加えられたが、1-4のスコアは変わらなかった。執念で手にした勝利、勝ち点３を手に、首位と勝ち点2点差へと迫っているバルサは更なる高みを目指していく。その歩みは止まらない。