カンプノウでのペレ
レオ・メッシが、エジソン・アランテス・ド・ナシメント、世界的には、ペレで知られている選手の記録を破った。有名なニックネーム、 'O Rei'（王様）が、カンプノウに3回、訪れたエピソードを振り返るには、絶好の機会だ。
カンプノウのデビュー戦で二発
1959年6月28日、この伝説的なブラジル人選手は、カンプノウの芝を初めて踏みしめた。それは、周囲からの視線が集まるオープニングとなった。なぜなら、その1年前にブラジルを最初のワールドカップに率いた18歳のスター選手が、サントスに2得点をもたらしたからだ。その試合は、エレニオ・エレラが率いる バルサが1-5で敗れることになった。
この大量ゴールの前に、サン・パウロのチームは、サッカーのショウとも言うべき試合を展開し、当時、リーガ、国王杯のチャンピオンだったバルサに全くプレーすることを許さなかった。とはいえ、この試合でバルサがピッチに送った11人は、ベンチ要員で溢れていたことも、伝えなければならない。
再び、再ゴール
ペレとサントスは、カンプノウに 1960年7月3日に再び、戻ってきたが、今回は、より、公平な試合となった。バルサは、最強のイレブンを用意して試合に挑み、 4-3で勝利を収めることになった。
ルイス・スアレスとラスロ・クバラが、バルサの選手として際立った活躍をみせ、当時の監督、ジュビサ・ブロチッチの率いるチームは、前半45分に、スコアを 4-0にしてみせた。後半は全く別の展開となった。サントスはより、強さを増し、ペレが個人で精彩を放ち、スペクタクルな逆転を起こすかと思わせるゴールを決めたのだった。
最後の登場
三度目、そして最後にペレがカンプノウに姿を現したのは、1963年6月12日 のことであり、バルサは、ペレダとサバジャのゴールで、2-0の勝利を収めた。
パレは、その1年前にチリで、ブラジルと共にワールドカップを制覇したため、彼の最高の姿を見たいとカタルーニャのサポーターは強く望んだが、残念ながら、その夜の彼のパフォーマンスは、本人らしさを欠く残念なものとなった。
それは、もう、 57年も前のできごとだ。当時、ペレは、かつて見たことがない、最大の偉大な選手として、世界中にその名が知れ渡っていた。その視点には、現在には合意しかねる部分もあるが、当時と現在は、状況が全く異なっている。ペレを超える選手は、この間、何人も、ノミネートされてきたが、レオ・メッシほど、近づいたものは誰もいない。アルゼンチン人選手は、毎年、自身の記録を伸ばしながら、多くがそれを覆すのは無理だとすら、考えていたペレの記録に達したのだ。
もし、サッカー界で不可能を可能にする男がいるとしたら、たった一人、それは、レオ・メッシなのだ！