FC バルセロナ– RCD エスパニョール :ダービーを制して準決勝へ (2-0)
メッシがピッチに立ち、賞賛を浴びずに去ることはない。コルネジャで行われた第一レグで、エスパニョールに僅差で敗れていたエルネスト・バルベルデの率いるチームは、一刻も早く試合を振り出しに戻す必要があったが、この日、誰も止めることのできないベストバージョンを披露したメッシが、攻撃の手綱を取り、バルサは、2-0(合計2-1)でエスパニョールを制し、連続8度目の国王杯準決勝を手にした。
スアレスとメッシで逆転へ
試合開始のホイッスルが鳴った時点から、メッシのやる気は、カンプノウ中に伝わった。第一レグでPKを外した責任を自ら、この試合でとると固く決意したかのように、リーダーシップを発揮した。約8万人のサポーターの前で、このダービー戦の先制点をマークしたのは、現在、絶好調のルイス・スアレスだった。メッシが取り返したボールから、始まったプレーを、アレイシ・ビダルがつなぎ、センタリングをあげた。前半8分、右サイドから上がったそのボールを、スアレスならではのヘディングが炸裂した。パウ・ロペスの守るゴールネットが揺れ、バルサが先制点を決め、その時点で、第一レグの結果が、振り出しに戻った。
バルサは、攻撃の手を緩めなかった。前半24分には、メッシがエリア内でこぼれ球を奪うと、ディフェンダーから逃げ出し、ゴール正面から追加点を突き刺した。メッシは、天を仰ぎ、感謝を捧げ、このゴールを祝った。準決勝進出に一歩、近づけたこのゴールの重要性を知っていたからこその歓喜だった。また、この得点は、カンプノウでの公式ゴール4000ゴール目となった。バルサは、前半を2-0でリードし、ハーフタイムを迎えた。
コウチーニョのデビュー
後半も、バルサは75%を超えるポゼッションを誇り、試合をコントロールし、何度となくシュートチャンスを得たものの、ゴールラインを割ることができない状況が続いた。バルベルデ監督は、後半18 分、アレイシ・ビダルに代えてパウリーニョを投入し、更に後半22分には、アンドレス・イニエスタに変わって、コウチーニョがピッチに入った。マスチェラーノから継いだばかりのバルサの新たな14番の誕生だった。スタンドからは、コウチーニョの名前が響いた。デビューを果たしたブラジル人選手は、その23分間の間に、巧みなポジショニングやエスパニョールのディフェンダーを抜くドリブル、チームへの息継ぎを与えるためのプレーなど、その才能の片鱗をみせた。最初のアシストパスも送り、最初は、スアレスに次はラキティッチにパスを送ったが、パウ・ロペスがクリアし、得点には繋がらなかった。
バルサは、試合を通して実に13回ものシュートを放ったが、前半のスコアのまま、それ以上、ゴールが入ることはなかった。その2ゴールが、バルサに史上初の8回連続準決勝進出の切符を与えることになった。
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