ボルシア・ドルトムント-FCバルセロナ:最難関を制して勝利（2-3）

まさにこれがチャンピオンズリーグだ。リーグリーグフェーズ6節、上位争いが行われた注目の一戦、BVBスタジアム・ドルトムントで行われたボルシア・ドルトムント対FCバルセロナの対戦は、バルサが二度に渡り、スコアをリードしたものの、ホームチームに追いつかれるシーソーゲームとなったが、ハフィーニャの先制点を皮切りに、フェルナンド・トーレスが同点弾、更に勝ち越し弾をマークして、ゲルベ・ヴァントを打ち破った。バルサは、タフなスタジアム、BVBスタジアム・ドルトムントを制して、勝ち点３を手に入れた。

両者が欧州大会の得点王をそれぞれ手にして、また、この新システムのチャンピオンズリーグの順位表で3位と4位が対決するというハイレベルの決戦に、ハンジ・フリックは、イニャキ・ペニャ、バルデ、イニゴ・マルティネス、クバルシ、クンデ、マルク・カサド、ダニ・オルモ、ペドリ、ラミン・ヤマル、ハフィーニャ、レバンドフスキのイレブンを先発に選んだ。

バルサが支配した前半

試合が開始するやいなや、バルサはコベルのゴールを積極的に狙い、良い感触を与えるスタートを切った。前半4分には最初のゴールチャンスを手にし、13分にはラミンのアシストからハフィーニャがシュートもわずかにゴールをとらえず。前半20分には再び、ラミン・ヤマルが現れ、シュートを放つもコペルがクリア。ダニ・オルモが中盤と前線を繋ぎ、ペドリは守備でも良いパフォーマンスをみせ、ラミン・ヤマルとバルデも良いコネクションを見せるなど、バルサは明白にBVBスタジアムでのコントロールを握り、足りないのはゴールのみだった。前半は、最後のゴールマウスが割れずに、両者、スコアレスドローのまま、ハーフタイムを迎えた。

後半もバルサは交代のないまま、試合を開始。一方のドルトムントはリエルソンに変えてジャン・コウトを入れて、より攻撃的な布陣に変えた。後半４分、ギラシのゴールがイニャキ・ペニャのゴールを揺らすも、オフサイド判定により、スコアは0-0のままだった。

ハフィーニャが先制点も・・・

後半8分、この日、前半から精彩を放っていたダニ・オルモのアシストパスを受けたハフィーニャがコペルのゴールネットに、クロスシュートを突き刺し、スコアを０-1に変えた。ハフィーニャはこれでチャンピオンズリーグに今季参戦した6試合で6得点を決める記録を手にしたが、その喜びは長く続かなかった。その5分後、クバルシがエリア内でファウルを犯し、イエローカードを受け、ドルトムントにPK判定が下された。後半14分、ギラシがPKを沈め、スコアは1-1となり、再び、状況は白紙に戻された。

交代、そして追加点

この状況を打破すべく、後半26分、ハンジ・フリックはトリプルチェンジを行なった。ハフィーニャ、レバンドフスキ、ダニ・オルモをベンチに下げ、フレンキー・デ・ヨング、フェラン・トーレス、フェルミンがピッチに入った。その成果はすぐに形となって現れた。後半30分、クンデが再び、攻撃に参加し、右サイドから攻め上がってあげたセンタリングをフェルミンがシュート。そのシュートは、クリアされたが、そのクリアボールをフェラン・トーレスがすかさず、押し込んで追加点をマーク。ハンジ・フリックの交代が、いきなり、功を奏した形となった。

シーソーゲーム

そうはいっても、BVBスタジアム・ドルトムントのスタジアムは、容易に勝利を許してくれなかった。ドルトムントの攻撃を防ぐため、上がったイニャキ・ペニャを抜いてギラシが同点弾を決めた。後半34分、またもや両者は互角のスコアになった。

スーパーサブの登場

規定終了時間まで、残された時間は10分強。そして後半40分、ペドリが奪い取ったパスをラミン・ヤマルに通した。ラミンが送ったアシストパスに左から飛び込んできたフェラン・トーレスが反応し、放ったシュートは、コベルの手の届かない位置に突き刺さった。シャークのおかげで、スコアを2-3に変え、後半45分に、ハンジ・フリックはラミン・ヤマルに変えて、パウ・ビクトルを投入した。更に後半47分にはペドリに変えて、エリック・ガルシアをピッチに入れた。この日、アディショナルタイムに与えられた4分間により、最終スコアが変えられることはなかった。ゲルベ・ヴァント（黄色い壁）は、バルサによって打ち破られた。

ハンジ・フリックのバルサは、リーグフェーズにおける最難関のドルトムントでの試合を2-3で制して、ラウンド進出への弾みをつけた。この試合のMVPは、フェラン・トーレスにアシストを送り、スタートからバルサに攻撃のリズムを生み続けたラミン・ヤマルに与えられた。